調査報告について / REPORT

2025年2月実施「タオル流通動向調査」の結果に関するリリース

 前回11月からの消費動向は、インバウンド需要が過去最高を記録する一方、食料品は値上げによる節約志向が続いて苦戦。引き続き買い上げ点数は減少傾向だが店頭価格の上昇で全体ではプラス基調が続いている。
 アンケート対象のタオル流通会員企業の今回調査での景気動向への見方を示す「業況判断DI」は足元 -0.44で下落。
 また、三ヶ月先の「業況判断DI」は-0.33となった。円安水準が続き、人件費、物流コストの上昇で採算が難しい状況。ただ、別注関連は順調との声も複数あることから、市況は悪いものの、イベント関連の需要はコンスタントにあるようだ。
 こうした環境の中、販売動向に関しては、「やや悪い」「悪い」が55.6%、「どちらともいえない」が33.3%「やや良い」が11.1%となっており、前回調査と比べ総じて下落しており、全体的に悪化傾向。
 また、仕入価格の上下を問う質問では、「上昇した」が11.1%、変化なしが88.9%となり前回より安定している。
 また、前月に比べて販売価格の上下を問う質問では、「変化なし」が100%となっており仕入価格の安定が販売価格の変動を抑えている。


Q. 業況判断に関する質問
 今回調査の業況判断は -0.44との結果。前回11月調査(-0.25)から悪化。概況についてはインバウンド需要が過去最高を継続し全体を引っ張っているものの、物価上昇の節約志向による日常の買い控え傾向が続いている。

*業況判断DIは、「良い」2、「やや良い」1、「どちともいえない」0、「やや悪い」-1、「悪い」-2を付与して、総合計をアンケート参加者数で除して、一会員の平均を算出したもの。

 この間、個人消費を反映する全国百貨店売上の足元の推移をみると、引き続きインバウンド需要が過去最高を記録し、引き続き好調を牽引している。
 チェーンストア売上高は、節約志向の高まりから引き続き買い控え傾向にあり、買い上げ点数は減少しているものの、店頭価格の上昇によって昨年対比プラスの傾向は変わらず。日用雑貨品が堅調に推移している一方で、家具インテリアは苦戦。

全国百貨店、チェーンストアにおけるタオル分野の売上高伸び率推移

前年同期比伸び率%、店舗数調整後 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月
全国百貨店売上高合計 14.0 5.5 3.9 2.3 -0.7 3.4 2.8 5.2 -1.5
「その他家庭用品」分野 6.0 0.6 0.8 4.3 -3.5 4.7 0.2 2.5 -1.8
全国チェーンストア売上高合計 4.7 -1.0 3.8 1.0 -1.3 3.5 3.0 0.9 -0.3
「住関品 日用雑貨品」分野 9.2 8.1 5.9 8.3 4.6 7.1 4.5 3.2 3.3
家具インテリア」分野 1.9 0.2 7.7 1.5 -9.8 8.3 3.3 -5.8 -5.6

(注)百貨店売上高は日本百貨店協会発表、チェーンストア売上高は日本チェーンストア協会発表資料による

 3か月先の業況に関する判断DIについては、-0.33と前回( -0.08)から下落。
 節約志向による需要の低下に加え、円安、人件費、物流コストの上昇が重石になっている。

業況判断DI


Q.販売、仕入動向に関する質問
 販売動向に関する状況をみると、「どちらともいえない」が33.3%、「やや良い」が11.1%に対し「やや悪い」、「悪い」が55.6%となり悪化傾向。店頭は値上げによる買い控えの影響を受け状況は悪い。
 前月との比較で仕入価格の変化を問う質問では、「変化なし」が88.9%で、「上昇した」が11.1%で、「変化なし」が66.7%で、「上昇した」が33.3%であった前回から「変化なし」へシフト、仕入価格は安定している模様。
 また、販売価格の変化を問う質問においても仕入価格と同様の動きを見せており、「変化なし」が100%となり、仕入価格の安定に連動する形となっている。

Q.在庫動向に関する質問
 今回2月調査では、在庫が「過剰」と判断する先は前回の50%から全体の55.6%に減少、適正が44.4%となり、若干の悪化傾向となった。
以上

なお、本調査に関するご質問等がありましたら、お気軽に以下にご連絡ください。
info@osakatowel.jp

気持ちよくタオルをお使いいただく為に

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